施工・工具について
■[建築設備配管]給水用高密度ポリエチレン管・継手の施工 PWA 005/006
 ・EF(融着)接合に必要な工具例
 ・施工手順の一般的な流れ
■[建築設備配管]水道配水用ポリエチレン管・継手の施工 PWA 001/002
 ・EF(融着)接合に必要な工具例
 ・施工手順の一般的な流れ
  ソケット融着
  サドル融着
■[水道用埋設配管]水道給水用ポリエチレン管・継手の施工 PWA 005/006
 ・EF(融着)接合に必要な工具例
 ・施工手順の一般的な流れ
  ソケット融着
  EFサドル/EFプラグ付サドルの融着(共通)
 ・生曲げ施工
 ・スクイズオフ工法(圧着工法)
[建築設備配管]給水用高密度ポリエチレン管・継手の施工 PWA 005/006
EF(融着)接合に必要な工具例
75以下のサイズで使用できます。
※100以上のサイズには使用できません。
 
EFコントローラー(EC-75) パネル部 背面部
立て管用クランプ 枝管用クランプ PEスクレーパー
ソケットスクレーパー ハンドスクレーパー ペーパータオル・アセトン等
パイプカッター 電動ドリル(12V以上)  
 
※パイプカッターやPEスクレーパーの刃はきわめて鋭利ですので、素手で刃に触れないでください。
※アセトンは第4類の危険物に該当し、火気厳禁です。保管にあたっては法令および地方自治体の条令にしたがってください。

工具セットはレンタルの仕組みがあります。
(※工具のレンタルについては会員各社にお問い合わせください。)

施工手順の一般的な流れ
1.片受直管の切断
建築設備用PE管片受直管を階高、分岐部に合わせて切断してください。
2.防火区画貫通用テープの巻き付け(防火区画貫通部の処理)

管端から上階のスラブ下端までの寸法を測定し、位置を決定してから防火区画貫通用テープを巻き付けてください。
3.標線の記入
管を切断し、土や汚れを清掃した後、継手挿入代を管の円周方向に記入してください。
※生キャップをそのまま標線記入に使用できます。
●挿入長さ 単位:mm
呼び径 標線長さ
20 40
25 42
30 46
40 46
50 52
75 65

※養生キャップをそのまま標線記入に使用できます。
4.融着面の切断
油性ペンでマーキングした後、スクレーパーで切断してください。
5.管・継手の清掃
切断後継手内面と管外面をアセトン等を浸み込ませたペーパータオルを使用して融着面を清掃してください。
軍手を使用しないでください。
6.片受直管の挿入、固定
片受直管を上階のスリーブに挿入しながら、管と仮接合をし、クランプを使って接合、管と継手を固定してください。
7.融着準備
コントローラーの電源を入れ、表示内容を確認した後、コネクターと継手のターミナルピンを接続してください。
8.融着
バーコードリーダーで継手に貼付されているバーコードを読み取り、コントローラーの通電を開始してください。融着終了後、コネクターを取り外してください。
※大きな電圧降下には注意してください。
●標準温度(23℃)における通電時間
継手種類(例) 枝付片受直管・エルボ
呼び径 20 50 75
通電時間(秒) 75 110 140
9.冷却
融着終了後、インジケーターが融着表面より隆起していることを確認し、冷却時間を加えた時間を継手表面に記入してください。
冷却時間終了後、クランプを取り外します。
●冷却時間
呼び径 20〜50 75
冷却時間(分) 20 50
10.配管の支持固定
1)スラブ固定

足付き床バンド(ゴム無)でスラブに確実に固定してください。
2)振れ止め支持

アングルとUバンド等を組み合わせて中間支持を行ってください。
11.枝管の配管
メーターユニットと枝管との距離を計り、給水用高密度PE管を切断し、エルボと組み合わせて、メーター側まで仮組みしてください。立て管と同様の手順で融着作業を行ってください。
枝管も振れ止め支持を行います。
[建築設備配管]水道配水用ポリエチレン管・継手の施工 PWA 001/002
EF(融着)接合に必要な工具例
 
コントローラー クランプ サドルクランプ
  a:ソケット・チーズ兼用クランプ
b:ソケットクランプ
 
PEスクレーパー   ソケットスクレーパー   ポリカンナ
 
a:PEスクレーパー
b:PEスクレーパー用ジョイント
       
電動ドリル   分水サドル用穿孔具   分水栓用穿孔具
   
    a:タッピングツール
b:ラチェットレンチ
  穿孔刃は配水用ポリエチレン管用をご使用ください。
パイプカッター   アセトン・エタノール・ペーパータオル    
     
a:回転式パイプカッター
b:ラチェット式パイプカッター
       
 
※パイプカッターやPEスクレーパーの刃はきわめて鋭利ですので、素手で刃に触れないでください。
※アセトンは第4類の危険物に該当し、火気厳禁です。保管にあたっては法令および地方自治体の条令にしたがってください。

工具セットはレンタルの仕組みがあります。
(※工具のレンタルについては会員各社にお問い合わせください。)

施工の一般的な流れ ソケット融着
1.管の切断
所定のパイプカッターを用いて管を切断してください。
※5mm以上の斜め切りは融着不良の原因となります。

切削時、管を固定しないと管が回転するおそれがありますので、パイプが回らないように固定してください。
2.管の点検・清掃
管に傷、汚れ等がないかを点検してください。
管に付着している土や汚れを事前に清掃してください。
3.挿入標線の記入
継手の挿入長さをメジャー等で確認し管に挿入標線を記入してください。
呼び径 標線記入位置(mm)
両受 片受 キャップ
20 40 - -
25 42 - 45
50 52 - 52
75 65 65 65
100 80 66 66
150 100 133 133
200 158 158 -
4.管融着部へのマーキング
管融着部に切削状態確認用のマーキングを行ってください。
(切削面には斜線を入れてください。)
5.管融着部の切削
マーキングが完全に消えるまで表面をスクレープ(切削)してください。
切削時、管を固定しないと管が回転する恐れがありますので、パイプが回らないように固定してください。
6.継手と管の清掃
継手内面および管切削面をアセトンを浸み込ませた専用のペーパータオルを用い素手で掃除してください。
※ペーパータオルは1回1回使い捨てとします。使い回しはさけてください。
7.管と継手の固定
標線まで確実に管を挿入しソケットクランプを用いて管と継手を固定してください。
※あらかじめ管に標線を記入してください。片受品の場合、クランプをしても曲がりによる標線のずれが出る可能性があるので、管を水平にしてください。
8.融着
出力ケーブルのコネクターと継手のターミナルを接続してください。
コントローラーにバーコード情報を入力した後、スタートボタンを押して通電してください。
呼び径 通電時間
両受 片受
20 65 -
25 75 -
50 110 -
75 140 140
100 220 155
150 470 220
200 360×2 360
※23℃の場合
9.検査
インジケーターにより融着部の検査を行ってください。
※インジケーターが隆起していない場合は、融着不良の可能性がありますので、管を切断してやり直してください。
10.冷却
通電終了後、冷却完了時の時刻を記入してください。
所定の時間、放置冷却する。
呼び径 冷却時間
50以下 5分以上
75以下 10分以上
※冷却完了まではクランプを取り外さないでください。

施工の一般的な流れ サドル融着
 
1.管の点検・清掃
管に傷、汚れ等がないかを点検してください。
管に付着している土や汚れを事前に清掃してください。
2.取り付け位置の記入
継手の融着面より広い範囲をマーキングしてください。
3.管融着部へのマーキング
管融着部に切削状態確認用のマーキングを行ってください。
4.管融着部の切削
マーキングが完全に消えるまで表面を切削してください。
5.継手と管の清掃
継手内面および管切削面をアセトンを浸み込ませた専用のペーパータオルを用い素手で清掃してください。
※ペーパータオルは1回1回使い捨てとします。使い回しはさけてください。
6.管と継手の固定
サドルクランプを用いて、管と継手を固定してください。
7.融着
出力ケーブルのコネクターと継手のターミナルを接続してください。
コントローラーにバーコード情報を入力した後、スタートボタンを押して通電してください。
呼び径 通電時間(秒)
全品種 120
※23℃の場合
8.検査
インジケーターにより融着部の検査を行ってください。
※インジケーターが隆起していない場合は、融着不良の可能性がありますのでやり直してください。
9.冷却
通電終了後、冷却完了時の時刻を記入してください。
所定の時間、放置冷却してください。
呼び径 通電時間(秒)
全品種 5分以上
※冷却完了まではクランプを取り外さないでください。
10.穿孔
タッピングツールを取り付け、分水サドル内部に内蔵されたカッター(ホールソー)にて穿孔してください。
※穿孔は、9の冷却が終了後クランプを外してから行ってください。
11.キャップの締め付け
●キャップを手で確実に締め付けてください。
[水道用埋設配管]水道給水用ポリエチレン管・継手の施工 PWA 005/006
EF(融着)接合に必要な工具例
 
コントローラー クランプ  
 
○EF 接合専用工具
チーズクランプ   ソケットクランプ   ワンタッチクランプ(φ20?50)
   
サドルクランプ   ハイパーソー   ソケットスクレーパー
   
PEスクレーパー   ハンドスクレーパー   EFサドル穿孔具
   
PEスクレーパー   ハンドスクレーパー    
     
 

○現場準備品(市販品)
発電機   パイプカッター   手のこ
   
電動ドリル(12V 以上)   ペーパータオル・アセトン等   コンベックス
   
油性ペン        
       
アセトンを移し替えて使用する場合にはポリエチレン製容器を使用してください。
※アクリル製、塩ビ製のものを使用しないこと。樹脂が溶け出して、融着不良の原因となります。
工具セットはレンタルの仕組みがあります。
※ソケットスクレーパーを回転させる工具としては電動ドリルを使用し、切削ムラの原因となるインパクトドライバーは使用しないでください。
※パイプカッターやスクレーパーの刃はきわめて鋭利ですので、素手で刃に触れないでください。
※アセトンは第4類の危険物に該当し、火気厳禁です。保管にあたっては法令および地方自治体の条令にしたがってください。

施工の一般的な流れ EF ソケットの融着
1.管の切断
管に有害なキズがある場合は、その部分を切断して除去してください。

5mm 以上の斜め切れは融着不良の原因となります。
高速砥石タイプ等の熱を生じる切断機は管切断面変形の原因となります。
継手の挿口は切断して長さを調節することはできません。
2.管の点検・清掃
管に付着している土や汚れをペーパータオルで清掃してください。
3.挿入標線の記入
継手挿入代を管の円周方向に記入してください。

●挿入長さ

■片受受口

受口の挿入代をコンベックス等で測り、継手挿入代を管の円周方向に記入してください。

■ソケット

ソケットの全長(内面)をコンベックスなどで測り、その半分の長さを挿入代として管の円周方向に記入してください。

4.切削面の記入
継手の融着面の範囲に油性ペン等でマーキングします。
5.融着面の切削
ペンでマーキングした部分が完全に消えるまで専用切削工具で切削してください。

切削なしや、切削むらは融着不良の原因となります。
切削は原則1 回です。削り残しがあれば手カンナで切削してください。
6.継手内面と管外面の清掃
アセトン等を浸み込ませたペーパータオルを使用して融着面を清掃してください。
挿入標線を再度記入してください。

ティッシュペーパーやウエスは使用しないでください。
7.継手と管の固定
クランプを使って、管と継手を固定します。
8.融着準備

1) バーコードリーダーで継手に貼付されているバーコードを読み取り、表示内容(種類・時間)を確認してから通電開始スイッチを押してください。

2) 融着終了後、コネクターを取外してください。


・ターミナルピン
EF片受管等は添付しているターミナルピンをねじ込んでください。
コネクターにゆるみがある場合には融着不良の原因となりますのでコネクターピンを交換してください。

※ EC-300R の場合は、初期画面で使用用途「配水、ガス」を選択ください。

9.融着

1) バーコードリーダーで継手に貼付されているバーコードを読み取り、表示内容(種類・時間)を確認してから通電開始スイッチを押してください。

2) 融着終了後、コネクターを取外してください。

炎天下に放置すると誤作動することがありますので直射日光を避けてください。
10.検査

インジケーターにより融着部の検査を行います。インジケーターが左右とも継手表面より隆起していることを確認してください。

インジケーターが隆起していない場合は融着異常の可能性がありますので切断し、やりかえてください。
11.冷却

融着終了後、表の冷却時間を加えた時刻を継手表面にペン等で記入してください。冷却時間終了後、クランプを取り外してください。

冷却終了まではクランプを取り外さないでください。

●冷却時間
継手種類 EFソケット及び片受受口
呼び径 50 75 100 150 200
冷却時間(分) 5 10 15

EFサドル/EFプラグ付サドルの融着(共通)
1.管の点検・清掃
管に傷、汚れがないかを点検してください。管に付着している土や汚れをペーパータオルで清掃してください。

管に有害な傷がある場合は、補修を行ってください。補修方法はエスロハイパーJW施工ハンドブックを参照してください。
2.サドル取付け位置の記入
サドル取付け位置を油性ペン等でマーキングします。
3.切削面の記入
サドルの融着面の範囲に油性ペン等で、まんべんなくマーキングします。
4.融着面の切削
マーキングが完全に消えるまで、専用切削工具で表面を切削してください。
切削なしや切削むらは融着不良の原因となります。
5.継手と管の清掃
サドルの融着面と管の切削面を、アセトン等を浸み込ませたペーパータオルで清掃してください。
ティッシュペーパーやウエスは使用しないでください。
6.継手と管の固定
管の切削面にサドルを当て、サドルクランプを用いて管とサドルを固定してください。
管の表面とサドルの融着面に隙間ができないように固定してください。
7.融着準備

1) バーコードリーダーで継手に貼付されているバーコードを読み取り、表示内容(種類・時間)を確認してから通電開始スイッチを押してください。

2) 融着終了後、コネクターを取外してください。

コネクターにゆるみがある場合には融着不良の原因となりますのでコネクターピンを交換してください。
8.検査

1) バーコードリーダーで継手に貼付されているバーコードを読み取り、表示内容(種類・時間)を確認してから通電開始スイッチを押してください。

2) 融着終了後、コネクターを取外してください。

炎天下に放置すると誤作動することがありますので直射日光を避けてください。
●冷却時間
EFサドル
(全サイズ共通)
120秒
9.検査
インジケーターにより融着部の検査を行います。インジケーターが左右とも継手表面より隆起していることを確認してください。
10.冷却
融着終了時に冷却時間を加えた時刻を継手表面にペン等で記入した後、放置冷却してください。冷却時間終了後、クランプを取り外してください。
冷却終了まではクランプを取り外さないでください。
●冷却時間
EFサドル
(全サイズ共通)
5分以上
 

生曲げ施工
生曲げ紹介

許容曲げ半径(設計の目安)

呼び径 50 75 100 150 200 250 300
外径D(mm) 63 90 125 180 250 315 355
許容曲げ半径(m) 5.0 7.0 9.5 13.5 19.0 24.0 27.0

(備考)・許容曲げ半径は、ほぼ75D   ・人力による施工を条件とします。

許容曲げ半径で生曲げした場合の曲げ角度に必要な直管長さ

曲げ角度 / 呼び径 50 75 100 150 200 250 300
11.25° 1.0 1.4 1.9 2.7 3.8 4.7 5.3
22.5° 2.0 2.8 3.8 5.3 7.5 9.4 10.6
45° 4.0 5.5 7.5 10.6 10.6 18.8 21.2
90° 7.9 11.0 15.0 21.2 29.9 37.7 42.4

(備考)長さが5.0mを超える場合は、複数本接合して全体で緩やかに曲げてください。
  :人力(最大荷重55kgf)での生曲げ施工が難しいと考えられる範囲。


スクイズオフ(圧着)工法施工(メカニカル継手による接合)
1.スクイズオフ位置および切断位置の目安
破損の状況に応じて、切断位置及びスクイズオフ位置を決めます。
2.管の清掃、スクレープ(切削)
作業範囲の土などの汚れをウェスで落とした後に、表面に有害な傷が無いか確認したのち、スクイズオフ位置を中心として、ソケット長さの巾をマーキングし、ハンドスクレーパー等でスクレープします。
3.スクイズオフ工具の設置と圧着
スクイズオフ工具を設置します。ストッパーを管外径に合わせ設定し、油圧シリンダーを操作して上圧縮棒を下げ、管を圧着します。(圧着作業は、圧縮棒がストッパーに当たった時点で完了です。)
4.管の切断
破損部を切断して、撤去します。
5.補強用ソケットの設置
管端からスクイズオフ工具周辺までアセトン等で清掃します。次に止水状況を確認し、完全止水できていない場合は、止水用ウエスを管内に入れて一時的に止水します。その後、補強用EFソケットを管端に通し、止水用ウエスを取り除きます。
6.ポリエチレン短管での補修
ポリエチレン短管をメカ継手を使用して接合します。
7.スクイズオフ工具の取り外しと圧着部の矯正
スクイズオフ工具の油圧ポンプをリリースし、上圧縮棒を上昇させてスクイズ機を取外します。管の変形部に矯正工具を取付け円形に復元します。(ボルトはメタルタッチまで締付け、3分程度保持します)
8.補強用EFソケットの融着準備
円形に矯正後、前もってスクレープした区間の汚れをアセトンで再度清掃します。補強用EFソケットを圧着部の中央に移動します。(補強用EFソケットの移動が固い時は当て木をし、ハンマー等で軽くたたいて移動してください。)
9.補強用EFソケットの融着
補強用EFソケットを融着して作業完了です。